結論:一つの新材料ではなく「業績確認と売られ過ぎ反発」
米韓のAI関連株が同時に上昇しても、全企業の価値が一日で改善したわけではありません。MicrosoftはAIインフラ投資がAzureの売上と利益へつながることを示し、Lam ResearchはAI需要を背景とする半導体装置の過去最高業績を発表しました。直前の急落でポジションが縮小していたため、押し目買いとショートカバーが値動きを増幅しました。
米国は7月30日の終値です。韓国は次の取引日ですが、KOSDAQは2026年7月31日午前11時14分KSTの場中スナップショットであり終値ではありません。
| 市場・銘柄 | 確認した動き | 読み方 |
|---|---|---|
| NASDAQ総合 | +2.8%、25,122.18 | 大幅調整後にAI・半導体が反発 |
| Microsoft | +15.5% | Azure成長がAI投資回収期待を強化 |
| Micron / Lam Research / AMD | +18.4% / +18.0% / +13.0% | メモリ・装置・演算半導体が同時回復 |
| KOSDAQ | 場中+8.83%、701.72 | 3日連続急落後の技術的反発 |
| TES / TSE | 場中+30.00% / +29.94% | 装置・検査株へ買いが集中 |
| TechWing / Jusung Engineering | 場中+23.51% / +22.79% | AIメモリ・工程装置の高ベータを反映 |
米国終値はAP、韓国の指数・銘柄はNaver Financeの取引所データ中継値で、場中に変化します。
1. MicrosoftがAI収益化への疑問に答えた
MicrosoftのFY2026第4四半期公式発表では、四半期売上高が900億ドルで前年同期比18%増、Microsoft Cloudは593億ドルで27%増、Azureなどクラウドサービスは43%増でした。通期Azure売上は初めて1,000億ドルを超え、Microsoft 365 Copilotの有料席は3,000万を突破しました。
市場が評価したのは支出そのものではなく、クラウド需要と有料利用への接続です。APによるとMicrosoftは15.5%上昇し、約18年ぶりの大幅高となりました。一方、Metaは利益と投資負担への懸念で8%下落しました。つまり、AI全般ではなく収益回収が明確な企業を選別した上昇です。
2. Lam Researchが供給網の実需を示した
Lam Researchの公式業績は6月期売上67.2億ドル、前期比15.1%増でした。売上、営業利益率、EPSが過去最高となり、9月期売上の中心値を81億ドルとしました。韓国は6月期売上の20%を占めました。
データセンター需要がGPU設計だけでなく、メモリ、エッチング、成膜、検査装置まで届いている根拠です。AP集計ではLam Researchが18%、Micronが18.4%、AMDが13%上昇しました。
3. KOSDAQでは直前の下落が反発を増幅した
KOSDAQ日次指数は7月28日-7.72%、29日-6.12%、30日-2.70%で、直前基準から累計約15.7%下落しました。28日には米半導体安、中国メモリ競争への懸念、リスク回避が重なり売りサイドカーも発動しました。
短期間に大きく下げた市場では、心理の反転がショートカバーと機械的なリバランスを誘発します。31日のKOSDAQ上昇銘柄にはTES、TSE、LTC、TechWing、Jusung Engineering、FADU、Jeju Semiconductor、Wonik IPSなど装置・検査・メモリ関連が集中しました。純粋なAIソフト全体ではなく、AIインフラ・半導体供給網の高ベータ反発とみる方が正確です。
未確認の点とリスク
- 韓国の多くの銘柄に当日の個別開示はありません。米国業績への連動を各社の新規受注と解釈できません。
- 一日の上昇は長期転換の証拠ではありません。NASDAQは反発前に直近最高値を9.8%下回り、KOSDAQも先行下落を回復していません。
- 金利・物価リスクは残ります。AP集計の米10年国債利回りは4.67%で、成長株の評価を抑える可能性があります。
- 韓国値は場中です。終値と順位は変わり得ます。
次に確認する指標
- 後続する大手IT決算でAI設備投資とクラウド売上が釣り合うか
- Azureの43%成長の持続性と利益率
- Lamの81億ドル見通しが受注・出荷へ転換するか
- 韓国半導体に対する外国人・機関の現物買いが続くか
- 急騰銘柄の新規開示と実績:テーマ連動と固有の業績を分ける
本稿は公開業績と市場データを検証した解説であり、特定証券の売買推奨ではありません。